岡山県玉野市渋川

2020年08月15


  岡山100山に戻る
日本の海岸、湖に戻る

Road Map :山陽自動車道を岡山ICで下りて県道30号線を南下して県道430号線で海岸にに向かう。
Route Map:児島側の登山口から登り、違う登山道で下山するはずであったが・・・
岡山100山
日本の海岸、湖』 山歩きは止めてしまったが ”ニコニコ岩”に合いたくて登ってみた。
3回目の王子ヶ岳
  瀬戸内の望海山は全て低山であり、冬に登るものと決めていたが、今回、海岸歩きから端を発して、くそ暑い真夏に登ることになってしまった。 低山とは言え2年間のブランクによる
体力不足を隠すことは出来ず、3千m級の山を日帰りする様な疲労となってしまった。
〔095〕王子ヶ岳 (234m)
おうじがたけ
ニコニコ岩まで:1時間17分(往復時間は下山時にトラブルがあり3時間33分掛かった)
標高差:232m
山歩きを止めて2年経つ
  望海山として鷲羽山を散策したが、時間がたっぷりと余ってしまったので、帰りの駄賃として、
これも望海山である王子ヶ岳に登ってニコニコ岩に御挨拶することにした。
  何も考えていない作戦ミスでニコニコ岩から一番遠い登山口登山口から登ることになってしまったが、
登山口で地元のベテランハイカーとお会いすることが出来て、ラッキーではあった。
今日、選んだ登山道は'08年01月に下りに使った登山道で、”王子ヶ岳登山道”と言うらしい。
標高/距離グラフを作る程の山ではないが、岩峰をどこまで下ったのか知りたくて作成してみた。 途中で引返したのが正解であった。
海岸駐車場から見上げた ”前峰”(仮称)。 出来ればここを降って来たいと考えていた。
12年前に下りに使ったことがある登山道ではあるが、
階段が多かった登山道の記憶しか残っていなかった。
山歩き
9時12分に海岸駐車場を出発する。 登山口で地元のハイカーと出会い、一緒に歩くことにした。 ところが彼(4歳お兄さん)は、15kgの荷物を担いだボッカトレーニングらしく、お歳もあって、おいらとペースが合わず先に行かせて貰う。
階段が整備されて歩き易い登山道ではあるが、展望が利かず、
良いハイキングコースとは思えなかった。
登れど登れど階段道が続き、ボッカ訓練には適した道に思えた。
登るに従い、この道を下りに使いたくない気持ちになって来た。
両側の展望は利かないが、振り返ると瀬戸内の大展望が広がっていた。
次は尾根筋に出ると何度も思いながら、何度も裏切られる。
振り返れば ”堅場島”が見える様になっていた。
この先は確実に尾根筋で出るだろう。
この先で尾根筋に出ると思ったが、これも裏切られた。
下山もこの道を使う可能性があるので、下山口をしっかり覚えておく。
尾根筋に出ると風が通る様になり、汗をたっぷり掻いた体に涼しく感じた。
”にこにこ岩”までは20分の距離の表示に元気が出る。
広い尾根筋のハイキング道の横に水道があったので、興味本位で蛇口を捻ってみると、ちゃんと水が出た。 飲料水かどうか判らないので、口を付けずに立ち去る。
ハイキングコースには巨石が点在し、終始、望海の展望が広がった。
ちょっとお勉強。 1988年に建設が始まった「王子アルカディアリゾートホテル」は地上7階、地下2階の
大型リゾートホテルとして建設が始まったが、当時のバブル崩壊で完成を待たずに建設中止となったらしい。
廃墟のホテル前を通り、道路沿いのカフェに着く。 六甲山と同じく山頂付近には車が走り廻っているのだ。
カフェの屋上が展望台になっているので上がってみる。
カフェの屋上の展望台。 パラセールが瀬戸内の大空を飛び回っていた。
営業している様にも見える立派な ”廃墟ホテル”。
”瀬戸大橋”はバッチリ見えていたが、”鷲羽山”は写真には入っていない。
ハイキングコースは判り難いが、道路の状態は判り易い簡易地図。 クリックで拡大します。
50歳で始めた山歩きを、69歳で気力の低下から止めただらしない男。
ボッカトレーニングはしんどいので人生で一度もしたことがない。
写真撮りでモタモタしている間に登山口で会った古老が追い付いて来たので、一緒に ”新割山”(234m)まで歩き、出会えた記念に山頂で写真の取りっこをする。
現在は半月板を損傷してから単独山歩きは控えられているらしいが、高校時代は
山岳部に所属してバリバリ登れていたらしい。 75歳でボッカトレーニングを
することが、おいらには考えられない。
松岡さんは ”新割山”で引返すとのことなので、”ニコニコ岩”までの道を教えて貰ってお別れする。
おいらは、”新割山”の目の前のパラセールランディング場へ足を進める。
パラセールのランディング場は大展望の展望台となっていた。
パラセールの基地になっている ”王子ヶ岳パークセンター”の屋上も
展望台となっている様なので上ってみる。
パークセンターの屋上から得られた瀬戸内の大展望。
パークセンターの屋上から見た ”瀬戸大橋”。 ”鷲羽山”も見えていたが、遠望過ぎた。
途中の展望地で撮った写真が ”心霊写真”となっていた。 男性、遠くのタンカーは、普通に撮れているのに、女性だけが魂が抜けた様に女性の影が写っていた。
周辺にガラスも無いので、原因が判らない。 生まれて初めての心霊写真となった。
”ニコニコ岩”に向けて足を進める。 道標が整備されているのが有難い。
”ニコニコ岩”へはどんどん下り続けていく。 登り返しがつらそうだ。
見覚えのある奇岩、巨石群が出て来た。
1時間17分にて名勝 ”ニコニコ岩”に着く。 お変わりない様で、にこやかに微笑んでいた。
正面から見た ”ニコニコ岩”は鼻べちゃ親父の顔になっていた。
”ニコニコ岩”を裏側から見ると ”ゴリラ”の顔をしていた。
”ニコニコ岩”付近の岩峰から見た海岸線。 低山ながら高度感が凄い。
段々と藪扱きが酷くなり、イバラで腕が傷だらけになるも、下って行くが、
下れない岩峰が出て来て、迂回を繰り返して行く。
”行者道”で下ろうかとも思ったが、駐車場までの真夏の道路歩きを避けたくて、登り時に見付けておいた踏み跡に入って見る。 巨石群の中にはロッククライマーが開拓した道があるはずと思っていたが、踏み跡は段々と薄くなり、その内に無くなってしまった。
どこかで道が出て来るはずとの勝手な思い込みで下って行くが、巨石群の下りが段々と困難になって来る。
眼下には駐車場が見え出した。 どの位、下って来たのだろうか? そろそろ戻る判断をしないと危険である。
どこも藪扱きが酷く、転落事故も考えられるので、この地点で引返す判断をした。
引返すにもひどい藪扱きが待っている。 暑くてお茶を飲み干してしまい、脱水症状が出て来た。
薮扱きを繰り返し、ふみ跡がある地点にまで戻って来た。
熱中症か、脱水症か、体が動かなくなって来た。
尾根筋まで戻って来た地点は、登り時に見付けておいた水道であったが、飲料水とはどこにも書いていないので、お腹を壊すかもしれないが、飲まずにはおられなかった。 飲んだ感じでは普通の水道水であった。 飲料水の表示が欲しいところだ。
下山口に戻り、素直に階段道で下山することにした。
昔、真夏の ”高御位山”を手ぶらで縦走した時に脱水症でフラフラになったことがあるが、
水道水を腹一杯飲んでも脱水症の症状が続き、体に力が入らない。
風がまったく通らない道なので、増々、疲労が溜まって行く。早く車に戻り、エアコンを目一杯効かせたい。
情けないことに、何度も休憩しながら下って行く。
あのまま下って滑落しなければ、この岩峰のどこかに下れていたのであろうが、
登山道、踏み跡があるだろうと思ったのが大誤算であった。
無事とは言えないが、登山口に戻って来れた。
低山とは言え、やはり2年間のブランクは長かったのか。
長い時間を掛けて海岸駐車場に戻って来る。 駐車場は路面が焼けて40℃の気温になっていた。
エアコンを目一杯効かせて体を冷やす。 海岸で海水浴を楽しんでいる家族が羨ましかった。